不動産売却で役立つ知識！インスペクションについて解説します！ | お客様に寄り添った対応を東京都で行います

インスペクションとは、日本語に訳すると「視察・検査」という意味です。
不動産売却においては、住宅診断士などその道のプロによって住宅の状態を細かく検査し、欠陥や劣化の有無を調べる住宅診断のことを指します。
2020年4月におこなわれた民法大改正に伴い売主側の責任が追及されやすくなったことで、その重要性はより大きいものとなりました。

インスペクションを実施し良好な結果が得られれば、インスペクションに合格済みの物件として価値がプラスされ、買い手が見つかりやすくなるでしょう。
それにより、短期間かつ納得のいく価格で売却を終えられる可能性が高まることは、インスペクションをおこなう大きなメリットといえます。
また、上記でも少し触れたように、民法大改正によって、売主側に対し「契約不適合責任」が生じるようになりました。
これは、引き渡した不動産が契約内容と異なる場合に、売主が買主に対し負う責任のことです。
契約書に記載のない欠陥が売却後に判明した際には、買主からその責任を問われ、物件の修補や代金の減額を請求される恐れがあります。
それらを拒否すれば、最悪の場合、損害賠償を求められる可能性も出てくるでしょう。
しかしながら、インスペクションを実施することで物件の問題点や欠陥を詳しく把握でき、それらを事前に買主に伝えられるため、こういったトラブルが生じにくくなります。
ただし、インスペクションをおこなうには4万円～10万円、オプションを付けてより詳しく検査しようとすると、それ以上の費用がかかります。
また、期間も1週間～2週間ほど要するため、早急に売却したいという方にとっては不向きな制度といえるでしょう。
さらに、インスペクションの結果、その状態では売却できないほどの欠陥が見つかる場合があります。
そこまで酷い状態であると、修繕するにも多額の費用が必要です。
だからといって、それを隠して売却すれば、後に大きなトラブルに発展するでしょう。
売却計画そのものを一旦白紙にせざるを得ない状況になりかねないため、注意が必要です。

売主と買主の双方が安心して取引するためには、インスペクションの実施が必要不可欠であるといっても過言ではありません。
結果に問題がなければ、スムーズな売却成功にもつながります。
ただし、かかる費用や期間は決して少なくないため、余裕を持って準備にとりかかりましょう。